意識して「使う言葉」と「基本姿勢」

私は不器用で鈍感です。だからこそ、ではないですが意識していることがあります。

月と雨建築舎は技術職、職人でも「ホスピタリティ」が必要だと考えています。

ここで用いたホスピタリティとは「心のこもったおもてなし」を意味して使っています。

お客様に接する一人一人がコンシェルジュ、日本語で言う「よろず承り係」と訳される人であることが大切だと思っています。

お客様のご要望には無理だと判断を下さず受け入れて最善を尽くすこと。それが「ノーと言わない」ということ。と、教えられてここまできました。それでも忙しくなると、つい忘れがちになるのが人間。だからこそ、この意識を忘れないように、その姿勢を基本姿勢としてあえて口にしている言葉があります。

月と雨建築舎に悩み事を相談して下さったお客様をあえて「クライアント」様と呼ばせて頂いています。

「お客様」・「お施主様」とは表現せず「クライアント(依頼者)」様と表現する事で、自分たちは「依頼されて」仕事をしているという意識を持つ為です。心を込めて、いいものを創ること。そこに「プロフェッショナル」の役割があると月と雨建築舎は思っています。

建設業界でも住宅、特に住宅改修は特殊です。建設業界で使う「施主」という表現を用いてしまうとお客様は「施す主」となり、意識的にその下に職人もつくことになるイメージが強くなってしまいます。「お客様は神様」という考えが当てはまるのかもしれませんが、そこには「施主」を頂点としたピラミッド構造が生まれてしまいます。また、昔ながらの「職人気質」で職人に「やってあげている」という意識ではお客様とよい関係は築けません。

「クライアント様にとっていいものを創る」為には、言葉での「ご要望」ではなく、背後にある「お気持ち」を受け止めることが大切になります。その為に必要な基本姿勢、大切なホスピタリティです。

私たちはプロとしてお客様の下でも上でもなく、そして「向き合う」というよりは隣で寄り添い、同じ方向を見る姿勢を意識していきたいと思います。

真のご要望を伺う為には「先読み」をするとが大切になることがあります。その為には「察する力」と「想像力」がポイントになります。

クライアント様に満足して頂くには、クライアント様のニーズをくみ取り、それを確実に満たしていくしかありません。その為の「気配り」が必要です。

そして、クライアント様のニーズを遥かに超えるようなサービスを提供して、感動して頂くことを目指してこそのプロフェッショナルだとも思います。その為に必要な「心配り」。

パーソナルなサービスであること、自分は鈍感であると自覚しているからこそ、ニーズを読み取る感性を全開にして隣に寄り添う。これが「チーム月雨」の基準。

その基準を見失わず、まず2年後の目標としている到達地点に対して「より小さな事にもクライアント様に提供できる技術量」を確実に確保できるように、2016年も足元を固めていきたいと思います。

美しく古いモノに価値を見出し、住むほどに家を育てる「自ら手を加えるという暮らし」のスタイルが実践できる為のお手伝い。今年も精進します。

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