“「洗い」と「美装・ハウスクリーニング」は全く別の言葉です”
「洗い屋」 という職種は住宅、ハウスメーカーでは聞きなれないと思います。
その仕事は、新築の際は工事の最後を締める工程。作業途中についた手油や汚れを取り除き、美しく仕上げる重要な裏方仕事。
職人気質が求められ、使い込まれて何年も経過した建物の際は、日々のお手入れでは落とせない頑固な汚れ、カビ、日焼け、シミを特殊な技術で取り除く職人です。
「洗いの本質」
神社、仏閣などの木造建築物などに見られる「化粧木材」の風化、日焼け、カビ、ホコリ汚れ、シミの着いた木材ですら、各種類、原因を見極め、新材と同じ輝きを蘇らせ、再生することのできる専門職。住宅においても建物と向き合い、細部にまで目を光らせる為、大工工事などの造作から仕上げの左官工事まで職人の腕、仕上げの善し悪しに対する目の肥えた人でもあります。このような立場で最後を締めくくる為、現場に携わった大工さんなどにしてみれば、「洗い屋」さんの今回の評価が気になる。と、いう方もおられるほど。先に紹介した大工の山手さんもその一人です。
「洗い屋さんの鍛錬」
そんな「洗い屋」さんの自宅は
見事な職人の技術を発揮して創られた和風建築。大工の山手さんもこのお家に携わっています。
「洗い」の修行として、「毎日の日課」という車の拭き作業をされています。

「拭き取り方」について毎日本気で研究、修行されています。
そして、自宅の化粧材の日焼け、カビの研究。定期的にこれも技術の追求として「洗い」を施されています。

どうしてもこの様に外部で風雨にさらされると「カビ」が発生します。それを落とし、磨くと塗装が剥がれるので再塗装まで行う。これを繰り返され見事な虹梁の光沢は築10年以上経過しても新築時の輝きを維持し続けています。
見事な仕事をする為に、いつでも倉庫は整理整頓されています。

「こんな洗い屋さんの美装はひと手間違います」
月と雨建築舎では、こんな技術のある「洗い屋」さんを、改修工事の最終工程、「洗い工程」はもちろん、他に「美装工事」にも入って貰っています。長年手を付ける事が出来なかったキチンの汚れ、床の汚れ。そんな日常の汚れも、汚れの種類を見極め、それに適した技術で徹底的に再生してくれています。