職人の技術と心

今週1週間、月雨は複数のチームでいろいろなお手伝いをさせて頂きました。それぞれのプロジェクトで発揮して頂いた職人の「技」、これから空間を創造していく上で「ここまで挑戦できるんだ」と領域の広がる嬉しさを感じさせて頂きました。

・まずはクラフトジャーナルさんの新店舗、内部大工造作にて・・・

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チーム月雨で携わらせて頂いた範囲でOPEN後に目にして頂く部位は「床」。地味ですが、職人が丁寧に美しく仕上げてくれたので、是非一度は足元をじっくり見て頂けたら幸いです。

大工さんが“魅せて”くれたのは床の「つき付け」をどんな歪みがあってもピタッと付ける技。

この技は次回、和室をフローリングにDIYでリフォーム挑戦するクライアント様のサポートにも活用できる素晴らしい「知恵」でした。床専門で施工する「床屋」さんが使う技術らしいのですが、自分でも挑戦してみたくなりました。

・2つ目は築70年のH様アパートリノベの現場にて・・・

部分解体後、新しい間取りへ少しずつ変化させて行きながら、「躯体の耐震補強」も同時に行っていく工程に入ってきました。そこでいきなり直面した補強梁の補強箇所。

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十字に重なった梁の中心にある古い柱を抜いて補強梁をいれる技術。しかも残っている梁は「地松」で、長方形の形から「ひねり」と「曲がり」が起きてしまっている素材が相手になります。

大工さんはそのひねりと曲がりも丁寧に測り、新しい補強梁を回転させながら差し入れるだけの余裕も考慮し、入れた後の隙間が最小限で納まるように刻み上げ、一発で入れてしまいました。

これは流石に感動してしまいました。

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ね?真ん中に当たっている古い梁、この角度から見るとかなり曲がって癖がついているのが分かるでしょ?上の写真のように回転して差し込む作業でこれだけ綺麗に形どられるなんて・・・しかも、これを入れるまでに一つ一つの2階の床のレベルを測っているので、この部分は「柱を抜いても、補強梁を入れて3ミリ上げる」計画で加工されているんです。このような技術が「数値では表せない」建物の隠れた性能になると月と雨建築舎は思っています。

リノベーションって、職人さんの技術を思う存分発揮してもらえることも醍醐味の一つですね。

そして、最後に職人さんの「心」を紹介。

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この写真見て下さい。クラフトジャーナルさんの店舗の床材は「使い古された足場板」それを土足で踏む計画なのに、施工する時に「内履き用の作業靴」まで脱いで施工してくれているんです。

「もうこれは癖になったから」

という職人とは数年前この内履きも脱いで施工してもらうことへのエピソードがありました。

住宅の床を施工する際、内履きでも足跡が残ってしまうのである大工さんが内履きも脱いで床を施工してくれていました。それを僕が他の大工職人みんなに話し、お願いして内履きも脱いで施工することを標準化してもらったのです。その当時は職人から「えー、そこまでする必要ある?」って言葉の反発があったのを思い出しました。それが、今回のこの店舗内装の工事で逆に職人から学ぶことになりました。返ってきた言葉から、継続は日常、常識をつくり替えることができる。姿勢が伝わる。いつかは自分が指摘され恥じることも出てくると。今回は職人から「心」としてお返しを受け取った気持ちになりました。

月と雨建築舎として「建物を使い捨てにさせない」という想いには、チーム月雨の職人「技術」と「心」は欠かせないと改めて思いました。一緒に奮闘してくれる職人、仲間に感謝です。

明日からの一週間、千代田の築100年H様邸リフォームもローン申し込み期間に突入。月曜日は空家を活用して地域の仲良しが集まる「場」にリノベしている「66house」様で素敵なおばちゃま6人さんのDIYサポートをさせて頂いたりと、どのプロジェクトもひとつの山場を迎えますが、この月雨を信用して下さる方々の為にも全力で寄り添わせて頂きたいと思います。どうぞ、よろしくお願いします。

職人の技術と心」への2件のフィードバック

  1. 見えなくなる部分をこれから少しずつでもお伝えできるようにアップしていきます。写真でも沢山記録していきますので、また見てやって下さいませ。

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