(竣工1980年代)0.75坪の洗面脱衣室・暮らし方に合わせて最大限の収納を造作。

0.75坪の洗面脱衣室と0.75坪の浴室の改修工事をさせて頂きました。最初は浴室をユニットバスに改修する計画がメインテーマでした。せっかく改修工事をするので、何か今までの暮らしの改善ができればと思い、間取りは全く変えないという計画範囲の中で最小限のコストで最大限の収納力をご提案させて頂きました。月と雨建築舎として美しくスッキリしたデザインを添えさせて頂いて。。。

 

Before

 

after

 

工事期間は、解体着手から5日の工程計画でした。解体後、在来浴室では必ずと言っていいほど水漏れが起因している躯体の腐敗が見つかるので、それに対処する予備日を入れて工事に臨みました。躯体の傷み具合によっては工期が延びる可能性も考えられる水廻りのリフォームですが、今回のクライアント様のお家は驚くほど綺麗で、職人さんも「今まで解体した浴室の中で一番綺麗かもしれない」と、口にしてました。

そんな工事中の様子はこちらです。

 

収納計画でも、無闇にドア上の上部棚を取付ただけでは使い易さ、収納力が確保できたとは思っていません。ただ、今回クライアント様と一緒に、しっかり今の暮らしと今まで洗面脱衣室を占めていたモノを割り出し、整理してみると上部部棚が収納力として有効であると判断しました。

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洗面脱衣室には分電盤が配置される事が多く、浴室も引き戸に改修される事が多いので、収納に使える壁が少なくなります。今回はそれに加えて1坪より小さい、0.75坪の洗面脱衣室。動線を考え邪魔にならない壁を全て活用する為に、設置する上部棚からすぐ手が届く位置にタオル収納する箱を、そして、今まで置き場が無かった脱衣籠を「吊るして設置」する為の格子を設置させて頂きました。これで、ギリギリの洗面化粧台と既存の洗濯機の関係は将来的に洗濯機を一回り大きくする余力も残した上で収納力を上げた空間に仕上げる事ができました。

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実は工事中、既存の建物の浴室の空間の関係上、ユニットバスの設置位置が予定より数センチ洗面室側に寄せないといけない条件が発覚しました。これにより洗面脱衣室は既存有効寸法より2センチほど有効寸法が小さくなってしまう事になってしまい、悩みに悩む時間がありました。当初の計画をそのまま施工すると現状は何事もなく納まっても「将来的に」洗濯機を大きくする事ができなくなってしまう。。。たかが2センチではなく、大きな2センチでした。この様なことは、既存の住宅条件により左右されるリノベーション、リフォームでは日常茶飯事ではあるのですが、ここで「リカバーする力」と「アイデア」が試されると思っています。それ次第では当初の予定よりも大幅に良くする事も可能です。まさにピンチはチャンス。今回のリフォームはこの2センチのお陰で当初よりもスッキリした「今回のクライアント様だけのベストな解」にたどり着く事ができたと思います。

この様にリカバーする為にも、着工までにクライアント様としっかり話し合いをさせて頂くことが大切になります。何を解決しないといけない問題と掲げるかをハッキリさせ、工事中もしっかり付き添い、道に迷わない様にする。これが大切です。

その為にこれからも月と雨建築舎はこの仕組みで「他では出来ないリノベーションやリフォームを美しく仕上げる」お手伝いさせて頂こうと思います。

工事がひと段落する際、クライアント様からお手紙を頂いてしまいました。

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心がホッコリするかお手紙。幸せ者です。

数日後、ちょっとずつ育てて頂いている空間に出会ってまたホッコリ。

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最後に、ここからもう少しこの空間を育てるお手伝い。

それは、クライアント様と打合せさせて頂いた機能性を考慮したデザインを実際に使って頂いて、最後に棚の必要性を確認して頂くこと。その結果、やはりあれば便利かも。と、言うことで

納まり美しく、日々のメンテナンスなどの機能性を諦めない、可動式の棚を一枚。

しっかりと、打合せさせて頂いた分、こちらからも提案しやすく、創りやすい環境でモノづくりをさせて頂いたことに感謝、そしてこちらこそ良い出会いに感謝です。ありがとうございました。