(店舗内装造作カウンター作業)コストと美しさのバランス感覚

 

店舗内装の造作カウンターをデザインし施工させて頂きました。

四年後に建物の建て替えが決まっている居抜き物件を借りられたオーナー様。予算をかけずにDIYで店舗改装される計画の中で、店舗の中心となるカウンターは職人さんにお願いしたいと依頼を頂きました。

元店舗は30年続いたお好み焼き屋さん。

この内装を沖縄料理を中心とした居酒屋さんにリノベーションされる計画。

自らDIYされる中に差し込む職人の造作カウンター。

市販の素材を使って単純構造だけど、職人の技が感じられる美しさが表現できないか。発想はそんなスタートだったと思います。

全体の姿は単純なL型。

オーナー様の構想は「沖縄の海の家」

ただ、単純に海の家は表現できないので、そこは悩みました。

ホームセンターなどで誰にでも手に入れられる合板に少し手を加えた仕上げ材をご提案させて貰いました。

その手の加え方も「塗装」というより木を染める発想。その色は、オーナー様が沖縄からイメージされた海の青。はじまりの色。その中で一番馴染みのある「藍色」で染めました。

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計画していたカウンターの寸法は、合板を横張すると材料の「取り」がよく、限られた予算の中でロスなく使えそうだったので当初から横張を想定してカウンター寸法を決めていました。

藍色で合板を染めてみて、その木目が波模様にも見えたのはただの「後付け」したストーリー。横張施工する事への必然が付け加えられました。(笑)

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カウンターは沢山の人が触れ、思いっきり使い込まれて味わいを深める家具となるようにオリジナルカラーの「ヴィンテージチーク」で染めさせて頂きました。

この単純な二つの素材のみの構成。

後は月と雨建築舎のリノベの経験を活かして、解体しながら出てきた使える素材を確認して、調べて、使えると判断したらクライアント様と打合せして材料の再利用。これで、廃材を減らし左官工事と木材を少し削減できました。(材料の腐りや施工不良が明確な場合はオススメできません。)

それを新しい計画に再生させる職人技。これがチーム月雨のチームワーク。

単純素材と単純な形状は、職人さんの技と小さな、でも確実に大切な心配りで長寿命が約束された生命力を宿しました。

職人さんの心と知恵で創られて生まれた作品がこちらです。

美しさを持った存在感を吹き込まれたカウンターとして完成しました。

今回の計画では限られた予算の中で「美しさのバランス感覚」を考え、いい手応えをクライアント様と分かち合ういい経験をさせて頂きました。大切な作品がまた一つ生まれました。オーナー様と一緒に職人とも楽しみながら素敵なお仕事をさせて頂きました。ありがとうございました。