(築約40年木造)お引き渡しの時に頂いた「精神的DIY 」という言葉。

「高陽の花ノイエ」と表現してリノベーションさせて頂いていたクライアント様との一つの区切りの日でした。

北欧テイストがお好みのクライアント様にお問い合わせ頂いたのが半年前。その時はもうすでのこのお家を数ヶ月前に購入された後でした。

「なかなか自分たちのイメージするリノベーションをされている会社がなくて・・・・。色々探していたら月と雨建築舎を見つけた。」そんなお問い合わせ理由だったと記憶しています。

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その当時リノベーションをさせて頂いていた内容はDIYリノベーションというクライアント様が自ら一部の工事に参加して進めるリノベーションの様子をアップしていたので

「DIYされたいですか?」と、伺ったところ不器用なのでそれは遠慮したいとのこと。ちょうど完成したテイストがピンポイントでお好みに合ったという奇跡の出会いのような運命でした。

その時は色々この月と雨のHPを見て頂いて僕の書いている文章から、考え方に共感して頂いて「今あるものを活かすこと」「古さを魅力的に美しく残すこと」今回の計画の中心が「抜き」にあることが選んで頂いた理由だと教えて頂きました。

あと、月と雨建築舎のクライアント様ほぼ全員から言われている言葉ですが

「やりながら考えられるのがいいです」と、そんなポイントを支持して頂いています。

この内容は文章にすると誤解を招く危険があるので、あえてこの場ではひかえさせて頂きますが、僕と打ち合わせをすると「可能性が広がり愉しくなってテンションが上がる」と複数のクライアント様から嬉しい言葉を頂きました。

月と雨建築舎のリノベーションは“多重人格”と表現させて頂いているのも、そのようなところから来ています。月と雨建築舎のリノベーションの目的は古い家を使い捨てにしないこと。その為に古い家のメリットを最大限に引き出し、デメリットを少しでも取り除く。そして一番大切なのは、その条件の上に「クライアント様の心を奪う美しさをリノベーションで育む」こと。クライアント様の心を奪うにはクライアント様の心の中に大切な言葉がある。それを一つ一つ拾い出し、バランスをとって行くような作業。だから、テイストの異なる多重人格のリノベーションが完成する。

今日、最後にとても印象的な言葉をクライアント様から頂きました。

「私たちはDIYしてないんだけど、リノベーションの最中DIYしている感覚になれました。“精神的DIY”体験させて頂きました。このリノベのチームに参加していて、チーム月と雨の一員で自分たちが一緒に創っている感覚をずっと味わっていました。」そんな内容だったと思います。

この言葉の意味は色々あると思いますが、このリノベーションの最中なかなか現場に来れない環境のクライアント様にどうやってリノベのチームとして“一緒に創る”愉しみを味わって頂くか、自分はことあるごとに悩んでいたのを思い出しました。

ただ、サービスとしては住宅メーカーの過剰とも思えるサービスの方が充実しているのは確かです。それなのに、なぜこの僕一人のサービスでこのような内容の言葉を頂けたのか。そこをしっかり考え大切にしていきたいと思います。

造形の詳細はどう創るか、ことあるごとにクライアント様にお伝えして、複数提案して選んで頂く。途中、クライアント様の好みが掴めてからは「コレ!」という一つしか提案していませんでしたが・・・(苦笑)それでも、「それ最高!」という反応を見せて頂いて創ってきました。僕としてはクライアント様の感性の周波数に必死でチューニングしていく作業が重要になるのですが、それはいつも苦痛ではなく「僕も創りたいと思えるものを創らせて頂いた」そんな贅沢な幸せを一緒に頂きました。

今回頂いた“精神的DIY”という言葉、しっかり胸に刻み大切にしていきたいと思います。

そんな言葉で締めると 「さみしい」からやめてと言われそうなので、

まだ外構もこれから打ち合わせがはじまりますし、何よりここで暮らす心浮き上がる生活がもうすぐスタートします。またこれから「今ある真新しい素材」はどんどん使い込み「使い込まれたヴィンテージの空間」へと一緒に育んでいきましょう。真新しい素材が残した古い素材と馴染んでこそ“職人と一緒に創り上げた”「古く美しい作品」がそこでやっと完成します。

まずは、ここまでの幸せなリノベーションをありがとうございました。