(竣工2000年代)既存汲取配管を下水道最終桝に接続する作業。

プレハブ付きの土地を購入されたクライアント様。購入直前のタイミングでご相談頂いていました。最初は悩まれておられたのですが、「このプレハブをそのまま使えるようにする。」という方向で決断されたので、「今あるモノを壊すのではなく、活かしきる!」となれば、僕の使命。これも小さく時を紡ぐ暮らし、ものを大切に手をかけ使う生き方です。今の条件の中で無い物を考えるより、出来る事を考え、その先の目標に向かって今を愉しむ!

電気はすでに引き込みされており、メインは給排水の復旧と考えていましたが・・・・。想定以上に物語は難航してしまいました。

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登記簿謄本を拝見させて頂くと、2代前の所有者様が建てられた事が確認でき、建築確認済み証も存在していました。ですが、流石に給排水図面は無い状態でした。

最初にこの現地を確認した時は・・・・

とても寒い時期で敷地に雪があり、現状から給排水の様子を確認することを断念。

ただ、その状態でも「トイレは汲み取り式」「給湯に電気温水器」だった様子が見て確認できました。

1代前の所有者様に聞けば状況が詳しく分かると推測していたのですが、その方は電気も水道も契約することなく、このプレハブを「物置」として使われていたので、給水、お湯、排水の情報は進展しませんでした。

雪が溶けて、すぐ目視できたのは「トイレの便槽」と「下水の最終桝」のみ。

下水の最終桝は未接続だったという状況から考えると、近年最終桝が設置されたという状況が分かりました。

浄化槽は敷地内にないので、雨水はどこかのルートから道路の側溝へ流れているのだと推測。しかし、雨樋付近にあるはずの雨水桝が見当たらない・・・道路の状況を調べて、試しに桝をあげて見たら・・・・

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雨水の配管らしきパイプが!。

ここからパイプのルートをたどって敷地の草の層を掘りおこしていくと、

雨水桝と、嬉しいことに「止水栓」まで見つかりました。しかし、水道局の給水台帳には「水道メーター」の設置記録がなかったとのこと・・・・。どうやって水を使っていたのか・・・・。水は当初「井戸」なのではないか?という不動産屋さんからの情報もあったのですが、ポンプや井戸の形跡がなく情報が錯綜していました。

ここからやっと給水、排水工事の申請。

それも申請して許可が下りるまで2週間は最低かかるので、クライアント様のDIY作業を先行して頂きました。

クライアント様がDIYされたのは何と「土間コンクリート」

と、単管パイプを駆使しての簡易倉庫の組立。

しっかりサポート、補強もされており・・・・勉強になりました。

発想と計画から細部も丁寧に納められており、クライアント様の丁寧な性格が滲み出ていました。

僕たちの本来の作業の着工許可が下りたのは、クライアント様が土間打ちをされた後になりました。

作業する給排水ルートは、その土間の横になります。せっかくクライアント様がつくられた土間コンクリートに傷つけるわけにはいきません。さらに、既存の雨水桝とパイプが存在していることから、僕たちの作業内容は掘削する重機は使わず、手で掘ることを決断。その決断が甘かった。既存配管の調査をした際、少し掘ると綺麗なマサ土で掘りやすかったことから、少し安易に考えていました・・・・。

この手掘り。

最初は順調に進んだものの、途中から宅地造成前の山の岩盤層に変化。だんだんと様子がおかしくなり、ピックを使用しても掘れない・・・・そこから気合いと根性の世界に突入しました。

そして、更に追い討ちをかけるように・・・・

便槽へ向かうトイレの既存配管が深いこと。既存の雨水配管が邪魔して既存配管の上にルートを計画すると排水勾配が確保できないという悪条件。

建物の配管起点となる部位が想定よりも深くなった為、規定配管勾配を確保していくと手掘りの深度がより深く・・・・。近年にない重労働になりました。

9時着手、二人で18時完工。許可が下りるまでに予想以上に時間かかった為、何とか1日でも早く使えるように。

ただただその思いで、1日で任務完了。

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給水テストをかけ、無事この既存プレハブの血管となる部位は、既存以上の品質で再生することができました。でも、ここまでが第一小節。

依頼して頂き、任せて頂いた以上、自分の信念は行動で示す。自分がどうする事も出来ない工程が半分以上ある分、自分が力を注げる部分はロスなくキッチリ遂行させたいと思います。引き続きよろしくお願い致します。