(DIYサポート)忘れていた「床に座る」という感覚

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〜(檜・杉の)床に座るということ〜

「床座」を最近見直しています。今回もユカハリサポートの途中に、柔らかい檜の床に腰を下ろし、その目線で室内を眺め、室内から外の景色を眺めてみると改めて思います。長らく椅子に座る生活だけで暮らしていると忘れてしまっている、失ってしまった記憶を思い出すような“大切な感覚”に襲われます。

自分の住居には楢材を使用しているのですが、楢材(オーク)は堅木なので、長時間床に座る感覚にはどうしてもなれないのです。計画当時はこの地域での採用が少なかったこともあり「目新しさ」というミーハー的な出来心のような色気と簡素な空間に床材だけは「少し贅沢に」と思い、「素材的ワンポイント」を考え床材だけは当時「楢材という素材」にこだわりました。本当に傷がつきにくく、汚れもいい風合いになり使い込んだ見た目には不満はありません。ただ、この檜や杉のフロアのように「床に座る良さ」は味わえないのです。どこか熱を奪われる冷たさがあります。

その点、この檜や杉は肌触りのあたたかさは格別なもので、床に腰を下ろし、静寂やまわりの移り行く季節を感じることのできる素材です。と、いうより、普段堅木の楢材で暮らしている自分だからこそ、あらためて発見するように感じてしまう檜と杉の素材感なのだと思います。

〜依頼〜

月と雨 建築舎のロゴをデザインしてくれた、グラフィックデザイナーの同級生から「森の学校のジカハリフローリングを引越先に敷きたいから手伝って」という相談をもらっていたので、お手伝いに行ってきました。

〜甘い予測〜

今回の床材は、森の学校の「ユカハリ・フローリング ジカバリ ひのき」

とても綺麗なフローリングで驚きました。

ジカバリの施工イメージは「置くだけ」という感覚でいたので、

「マンション1室どれくらいでできるかな?」

と聞かれた時に、

「置くだけだから、二人なら1日でできるよ。」

と、普段は“ネガティブシミュレーション”をする癖がぬけないのに、友人という気楽な関係(と、書いてしまうと友人には失礼なのでありますが・・・良い意味でということで。)もあってか、依頼を受けた当時“超ポジティブシミュレーション”をしてしまいました。

結果、マンション1世帯分、約18畳、施工に2日かかりました。

はい、「嘘つき」になりました。(ごめんなさい・・・・)

「置くだけ」と考えていたジカハリは、普通のフローリング施工と同じ手間がかかりました。というより、「普通のフロアと同じ性能を持った質の良い商品」だったので、これだけ綺麗な商品なら「普通のフロアと同じように施工してみよう」と試みたのがその要因かもしれません。

細かな加工が必要になると、置くだけといっても立派な商品、「サネ」に「エンドマッチ」の加工もされている為、2人で作業しても一人が細かな作業をしている時は、一人はその加工待ちになり、手が止まってしまう時間がもどかしく続きました。


すみません。言い訳です。

でも、この経験はとても学びが多かったです。(友人には大変申し訳ないのですが)

〜施工計画の目安(素人DIY)〜

マンション居室のように単純形状でない場合、

素人二人でこのジカバリフロアは1日、12畳が限界でした。

そして、一人の場合、6畳が目安になりました。(2日目は一人で施工して6畳程度でした)

〜必要段取り〜

何回も言い訳のようにくり返してしまっていますが、「置くだけ」と言っても本格的に施工しようと思ったら、というより“綺麗に”・“効率良く”作業しようと思ったら「通常のフロア施工」並みの段取りが必要ということがわかりました。(最初から慎重になり用意しておくべきでした)

友人には申し訳なく、現場管理者としては失格の失態で、最低の失敗なのですが・・・・

それをすぐに反省、改善、2日目は体制を立て直し

2日目は通常フローリング技術で攻めました。

施工の基本はやはり養生と清掃。それが効率を生んでくれます。

〜ジカハリフロアの施工後の感想〜

少し材料費はかかりますが、賃貸居室でも「原状回復できる」素材です。現在は持ち家にこだわることのない世の中、賃貸に住み続けるメリットもあると思います。永く住み続ける場合、このジカハリフロアという選択肢は賃貸居室に「自分の居場所」を意識させてくれるモノであり、コトを生み出してくれます。

転居する場合は、持ち運べます。賃貸居室で暮らす時間も消費ではありません。このジカハリフロアが「時間をため込み、季節をつむいでくれます」賃貸居室でもあなたの暮らしを形成してくれると思います。

少し賃貸居室の価値観を変えて考えてみるのはどうでしょう。この柔らかい床に腰を下ろし静寂を、今を、一心に味わうというのも、忙しい日常に「間を取る」という意味でも大切な暮らし方だと思います。

これも「時季つむぎ」の暮らしだということを友人に学ぶ機会を貰いました。