(竣工1970年代)人生の季節をつむぐ

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モノヅクリハ、タノシイ。

だけど誰もが皆、家づくりの過程をたのしむ必要性はないと思っています。大切なのは「このあとの暮らし」だと思っているからです。

ジブンデツクルトアイチャクガワク。

だけど誰もが皆、住まいを自分でつくる必要はないと思っています。大切なのは「生き方」です。

本当に大切にしたいのは

つくっている「この時間」。

この場所(居室)での時間を少しでも自分の中に貯めること。すると、暮らし方も見えてくるから。その理由を詳しく書いてみたいと思います。

〜古い家を「自分たちなりに直して住む」とは〜

住む人の価値観を美意識に変換することに全力を尽くしています。

コミュニケーション能力の乏しい自分なりに、住む人と、とことん話しています。

住む人なりの直し方(リノベーション)で住む人なりの「自分」を表現することになるからです。

〜大切なことは目には見えない〜

建築現場で長い年月感じていたこと。それは、「この場の良さ」というものはそこでつくってくれている職人さんが一番よく知っていると感じていました。

それは数ヶ月という時間でも「この場所」での時間を貯め、季節を心で無意識に感じているからだと気付きました。

住む人の「暮らしに馴染む居室」とは暮らしてみてからでないと分からない。

だから、

「このつくる時間」で少しでもこの居室を感じて欲しい。

つくる時にこの空間で、光を感じ、夕方の美しい翳りを感じ、この季節の音や匂いや風を感じることで、この居室での真の「自分の暮らし方」を少し心で感じることができるのではないかと思っています。

「大切なことは目には見えない。心をつかって見なかったらよく見えない。」

そう、星の王子さまにあった大切なフレーズです。

こうしてやっと、「暮らしに馴染む居室づくり」ができるような気がします。

この居室での時間を少しでも暮らす人の中に貯め込む。

そうしてやっと自分たちなりの「暮らし方」が見えてきます。

暮らしに馴染む居室になるには、「ここ」での時間を貯め込み、自然の四季と共に人生の季節をつむぐ必要があります。計画で考える時間以上にここで暮らす時間も必要です。古い家は真新しい家よりも時間を貯め込んでいます。だからこそ自然と心で感じやすくなっていますから。このようなことも「時季つむぎ」だと思っています。今という時を一心に味わいながら、古い家の美しい翳りを心で感じてみてください。