(古い家専門不動産情報)中古住宅購入前にご確認を

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中古住宅購入前にインスペクション。それが少しずつ浸透してきているようですが、まず自分でできる重要な確認項目があります。

それが「給水・給湯配管」です。

給湯器付近、洗面化粧台、キッチンなどの設備点検口などから確認することができます。

そこで確認するのが給水給湯管の「素材」です。

現在ではポリエチレン管やポリブデン管、HIVP管が使用されていますが、昔は給水に鉄管や鉛管、給湯に銅管が使用されていました。

何が問題になるかといいますと「漏水事故」につながる可能性があるということです。現在気づかないところで起きているかもしれませんし、将来起こる可能性があるからです。これが使われているからダメな中古住宅というわけでは決してありません。

すぐダメという判断基準に到達してしまうと中古住宅はほとんど住むことはできませんから。事故につながる可能性があるから取り替える、もしくは事故になってからかかる「費用が必要になる」ということです。

「昔使われていた、昔話」というわけでもありません。1995年竣工のマンションでも給湯管に銅管が使われていました。

一年間打合せさせて頂いた1995年竣工のマンションの事例ですと、

水回りの床に異常な漏水症状が出ていたので詳しく調査させて頂きました。

症状から給水系からの漏水だとこの程度はおさまっていないこと、給湯器の配管状況から「給湯管に銅管」が使用されていたことなどから考察して給湯系からの漏水であるだろうと推測しての調査開始でした。

ただ、念の為給水系の漏水がないことも確認しておきながら。

漏水テストは様々な角度から、考えられる要因すべて試してみる必要があります。そして何より、一定時間待つテストを必ず繰り返すようにしています。

そして、数時間待ってようやく小さな症状が出たのがこれでした。

分かりズラいですが、手前配管ではなく、奥側の配管の下スラブに漏水症状が見えました。黒い配管が給水のHIVP管です。白い保温被膜をしてある配管の方からの漏水。この被膜の内部に給湯の銅管があります。おそらく銅管の局部腐食でピンホールが生じたか、小さな亀裂が発生したのだと思われます。

銅管の腐食原因は複数ありますが、住宅の場合ですと水質も挙げられていますが、多くは循環式給湯系(追い焚き)に生じるケースが考えられます。入浴剤の気泡、流速過大などです。

そして、戸建住宅の場合に多いのは温度変化による配管伸縮を繰り返すことで起こる応力集中した部位の破損などが考えられます。また、銅管は接続に現場焼き付け加工、ハンダ付けという手法なのでその可能性を拾い出すと迷走する可能性を秘めています。

配管を取り替えてしまえば心配がなくなる問題です。

そして、この材料が使われているから「いますぐ取り替えないといけない」というわけでもありません。日常生活で注意していれば早期に発見できますし。異常は必ず起こるというわけでもありません。

可能性の話です。車でも定期車検があるように住宅も定期点検が必要です。ずっと使い込んでいるわけですからどこかに不具合は起こるものです。

少しずつ手入れしていく、自宅の状態を知っておくというのは永くその住宅と付き合う上で必要なことです。

ただ、中古住宅を購入される時は自分でできるチェックポイントですので確認してみてください。

繰り返しますが、これが使われているから悪い住宅というわけではありません。これに当てはまる住宅は大半かもしれません。

完璧ないい味わいの残る古い住宅など求めても見つかりません。

車で例えると希少価値のヴィンテージカーで新車同様に内部を手入れしてあるものは高級車並みの価格になります。

まだ手入れされていないモノを自分で手入れしていくという生活の面白さを大切にして頂きたいと思います。

車でも定期車検があるように定期点検を行いながら永く付き合えば新築では味わえないここでも生活の面白さを継続することができますから。