(竣工1970年代)ハーフビルド物語〜クライアント様のDIY〜

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物語を長束の住居に戻します。

この住居の電気配線はクライアント様が行われました。

クライアント様は電気工事に携わっておられる方なので、打ち合わせ当初からご自分たちで検討され、どのような計画になるか僕たちも完成をたのしみに全体計画を聞きすぎない程度に、工事の計画を進める上で支障の出ない程度に最小限の確認にとどめて進めさせて頂きました。

この住居のリノベーションではクライアント様は電気配線の他にも沢山DIYで挑戦されます。

その一つが外壁の塗装

大きく傷んだモルタルはこちらで補修して、一部タイルの補修は職人の技の魅せどころとしてご愛嬌のサービス。

外壁塗装はクライアント様にバトンタッチとなりました。

計画当初は1階のユカハリもご自分たちで貼る計画でしたが、タイミングよく大工工事に参戦してくれた忍大工さんの師匠チームに貼ってもらう方が貴重なので1階はこちらでユカハリをさせて頂きました。

たのしみは2階にとっておき、2階のユカハリをサポートさせて頂こうと思います。

1階の内装以外、仕上げはクライアント様がほぼすべて行われるので、今回はリノベーション自体が大きなサポートのような役割です。

しかし、僕たちとしても「見えない所」の施工を大切にさせて頂いているので、家を直しながら下地をつくる一番のたのしみをお手伝いさせて頂きました。

今回の家の状態をみながら新しく試みた補強壁など、職人さんとの工夫もしっかり折り込んでいます。

外壁のクラック、基礎のクラックの状態から家の癖というか構造的特徴を少しでも改善できるように、手をかけられる範囲という部分的なことに限られますが、それでも、改善できること、抗えることはあると思っています。家の状態を把握し、バランスを考え補強していく。これが少しでもインスペクションの知識を入れたリノベーション屋の使命だと思います。

さらに、生活されながらクライアント様が後らから作られる予定の「キャットウォーク」の骨組みの一部も職人さんの魅せ場としてつくらせて頂きました。

今ある住居の古い部位を本当の意味で生かし切ろうと思うと、現場で共に考え共につくりあげていくことが必要というか、これが今できるベストの手法だと思います。

安くすませる為、おもしろがる為はもちろんなのですが、せっかくなら家を直すことにベストを尽くした上で今ある古いものを生かして新築ではできない、古い家のリノベーションだからできる風合いを、クライアント様と共に創造できたら幸せに思います。