(竣工1990年代)レトロモダニズム「ザ・スタンダード」

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「一年待って頂いたプレッシャーを力に」

1年前にお問い合わせを頂き、打ち合わせを重ね、リノベーションするタイミングを「1年後にしましょう。」とご提案させて頂いたお家のリノベーションが完成しました。

リノベーションはイメージする以上に埃っぽいものです。ご家族のストレスにならないタイミングで着手させて頂いたお家には、面積は小さくても約1ヶ月の時間を紡がせて頂きました。

1年も待って頂き、1ヶ月も工事期間を頂いたので完成までは自分自身にプレッシャーをかけてのぞみました。

最後にこの畳と障子が入った時のクライアント様との感動は忘れることはないと思います。この感動をクライアント様と味わえた事で、自分自身でかけていたプレッシャーは報われたと思えました。

「サブテーマは“オトナのうちカフェ”」

キッチンからはじまったリノベーションです。キッチン周りだけは解体させて頂きましたが、その他の空間は大きく解体していません。

床に無垢のヒノキを誂え

壁と天井は既存クロスの上に粘土塗料のクレイペイントを誂えさせて頂きました。

あとは建具を既存枠はそのまま生かして、和室も含めて空間全体が落ち着くようにシンプルに誂えさせて頂きました。

リノベーションの手数としてはたったこれだけのことです。だけど、そこに時間を紡いでくれた職人の手間がかかっています。これが空間に奥行きと広がりをもたらしてくれました。

「目に見えない変化への驚き」

紡いだ素材が一瞬でこのお家の空気まで変えてくれました。今まで味わったことのない、とても落ち着く匂いになりました。

綺麗に仕上げたその日に、シバのゆずちゃんのこの姿が見れたことで、匂いや空気の事を気づかせてもらいました。

リノベーションという言葉のつく雑誌には写真映えのする様々な工夫がされていますが、この度のリノベーションは住居空間にとって一番重要な「ど真ん中」のポイント「シンプルでかわいく、そして穏やかに落ち着く空間」の大切さを再発見させて頂きました。

「ザ・スタンダード」

和室も工夫次第でシンプルにかわいく馴染みます。そして、何より和室で床に座るというスタイルはもっと見直されても良いと思います。

リノベーションでも「nDK」というスタイルをそのまま継承していますが、住み慣れたスタイルに不満がなければ、これも大切な一つの近代日本の文化です。

これぞ近代日本の住居のど真ん中、「ザ・スタンダード」の底力だと思います。