(D.I.Y.life)「もっとこうしたい」を引き出す

キッチンは生活の中の「作業場」です。

今のスタイルと大切にされている価値観を踏まえて「問題点」を見つけて改善して、ほんの少し新しい価値観を添える事ができるのがリノベーションです。

でも、それで終わりではなく、生活しながらも考えて頂きたいと思っています。

生活は作業の連続です。キッチンの作業も毎回多くの流れがあります。その流れでの中で「もっとこうしたい」が出てきた時に、それに対処できる空間であれば、なおさらベストです。

自ら手を加える事ができる空間である事。使いながらカスタマイズできる包容力がある事。

そのカスタマイズが自分のモチベーションをさらに上げてくれるものになれば最高です。

料理は特に「自分でやる作業」。自分でやるということは道具が必要になります。だから、道具は自分がたのしめるモノを集める。そして、その道具を大切にするようになる。ゆたかな暮らしは道具と共にあると言ってもよいかもしれません。

クライアント様のD.I.Y.

この度、クライアント様が生活をされてみて「もっとこうしたい」が生まれ、早速隙間スペースの有効活用を自ら考え、D.I.Y.を実践されました。

この計画はリノベの打合せ段階から持たれていたのですが、冷蔵庫を収めるスペースに余裕がなかったので、生活されてみて必要なモノを考えて作りましょう。と、いうことになっていました。

今回僕はサポートもせず、アイデアの相談にのっただけ、後は全て奥様が手作りされました。

この絶妙の「空きスペース活用」

僕は「まず自分でたのしまれて下さい。失敗されることが一番良い経験になります。もし、失敗されてもその時は必ずリカバーしてみせますから」と言葉で応援させて頂いただけです。

この写真は奥様から完成後にLINEで送って頂いたものです。写真を見て感動して、その後実物見て、この絶妙の動きで収まるシンデレラフィットに感動しました。

「思い通りにならないこと」に気づいた時、その問題解決に自分で対処できるようになると生活がもっと面白くなります。

思い通りにならないことを、創意工夫で面白く!

「こうなりたい」という明確な目標に向かって、「ひた走る段階」に幸せを感じることが「ゆたかさ」だと思います。

日常生活の本質的ゆたかさをリノベとDIYで掘り起こす事が出来れば幸いです。

例えばこんなアイデア。

スクラップリメイク

リノベの後、生活されてみて奥様から

「ここにエプロン掛けにできるフックを取り付けたい」というご要望を伺い、お手持ちのフックを取付るお手伝いをしました。けれども今あるものでは丁度良いサイズのものがなく「ここに合うサイズの新しいフックを買ってこよう」という話になった時にご提案させて頂きました。

解体した「解体した息子さんの机のフックがありますよ」と。

それが、このエプロン掛けになりました。それも、ここにぴったりのサイズだったのです。これもシンデレラフィット。奥様と二人で感動したことを思い出しました。

この春、大学に進学された息子さんの机の部材からスクラップリメイク。

このお家には他にも、息子さんの机を廃棄する時にお手伝いしていた為、使えそうな部材を分解し保管していました。それをリノベの時にスクラップリメイク。

リノベ中にあれこれと「使えそうなところ」を検討したのですが、寸法的に当てはまらず、最終的に「可動棚」になっただけなのですが・・・・。いつも使う作業台下のスペースなので、たまに息子さんの机のことを思い出してもらえたら。と、軽い気持ちのスクラップリメイクでした。

ところが、生活再開後に奥様がたくさんのお友達にお家を紹介して下さり、リノベのお話より、というと誤解を招きそうですが、嬉しい意味で、このエピソードに感動してくださったというのは、「え!そこ?」と、後で笑い話にできるほど意外でした。

なぜD.I.Y.を応援しているのか?

なぜクライアント様のD.I.Y.を応援しているのか?

それは、D.I.Y.を

「暮らしをスローダウンして、自ら考え問題解決していくセラピー」

だと思っているからです。

生活の中の小さな問題に直面した時、ただイライラするのではなく、解決できるようになります。

ある技術の仕組みを知れば、それに振り回されるのではなく、それを上手に使えるようになります。

月と雨はリノベを「今あるモノを感情が動く価値観に誂えること」と定義しています。

そう考えると「リノベの本質と同じ」ということに気づいたからです。

大切なのはスローダウンすること

思い通りにならないから、面白い

暮らしながらも、もっと暮らす人に寄り添い改善、改善と紡いでいける大らかさを大切にしていきたいと思います。

これが「思い通りにならない事を、月と雨、そして職人とクライアント様が、創意工夫しながら面白くしていくD.I.O.(Do It Ourselves)物語」です。

「月と雨」が「失敗を恐れず、なにものにもこだわらず、時には違和感のあるモノやコトを組み合わせることで、ひとの感情を動かし続けるエネルギーを掘り起こす「挑戦の旗印」となりますように。