(設備トラブル)突然の不幸を少しでも幸せな物語に

緊急トラブルの相談

水周りの予期せぬトラブルは文字通り、多くは事前症状なく突然発覚してしまいます。

今回頂いたご相談も便器タンク部からの漏水からでした。

住宅業界を経験されているクライアント様でしたので、このような場合の応急処置の「止水栓」の閉栓はご存知でした。

しかし、

問題は重なるもの、「緊急事態に備えて存在している装置」は緊急事態に作動できないこともあるもので・・・・。

「止水栓が回せない」という緊急事態でした。

対処・調査・打合せ

「止水栓が回らない」という原因はよくあります。原因は内部のサビです。

これを「固着」というのですが、住宅メンテナンスにはよくあることです。

これに対処するには「浸透潤滑剤」のスプレーを患部に吹きかけてあげれば、高い確率で固着解消できます。今回も、吹きかけて内部への浸透を少し待って止水栓を慎重に回せば1回で成功しました。

さて、緊急事態はまず止めることができました。ここからはクライアント様との打合せです。

症状と原因を考えれば、便器内の通常の劣化部材なので部品交換で安く対応できる内容です。このような緊急事態は「思わぬ出費」なのでこちらの心理としては「少しでも安く」「使えるものは使って」が理想的だと通常は考えるので部品交換のお話をまずはさせて頂きました。

クライアント様のご要望は「今まで便座ウォシュレットが数回壊れて取り替えていること」「20年弱前の型なのでこの際エコな“節水型”に取り替えたい」「この際床のクッションフロアも貼り替えたい」というものでしたので、便座はTOTOの製品の耐久性と脱臭機能まで備えたローコストウォシュレットプランで計画させて頂きました。

2回目の打合せ

突然の不幸な出来事も、せっかくなら少しでも幸せな気分になれるきっかけに、と考える。

焦らず、それを考えることができれば最高です。この度は、トイレという緊急を要する設備でしたが、2つあるトイレの1つでしたので、じっくり打合せさせて頂きました。

クライアント様が少しでもハッピーな気分になれるように。

それでも、「お金をかけないこと」は大切です。

クライアント様の「残したいところ」を生かし、「気分的に取り替えたいところ、明るくしたいところ」をカウンセリングさせて頂きました。(と、言っても今回のクライアント様は住宅業界経験者の方。ご自分でメインの色を決めて頂き、それに合うようにクッションフロアを一緒に悩みながら決めたという感じです。)

そのシミュレーションがこちらです。

施工期間1日、当日の様子

短期1日勝負の工事はどんなに簡単な工事だとしても、前日からソワソワしてしまいます。

段取りで失敗できないことや、小さなトラブルで工事が止まってしまうこともあるので、考えられる不安要因、トラブル要因に対して想定試行しています。慣れた工事でも、お家一軒一軒環境が違うので毎回ソワソワするものです。逆に言えば、そのソワソワのお陰で当日はどんなことにも対処できたりもします。

まずは便器の取り外し。

次工程はクッションフロアの貼り替え

その際、今回の計画ではサイドカウンター収納の塗装もあるので同時進行で別スペースを使わせて頂いて建具塗装。

クッション施工が終わると同時に内部塗装開始。

塗装して、乾燥を待って、再度塗装して、乾燥を待って、3度目の塗装でここまでの仕上がり。

そこに、作業予定時間を事前に決めていた職人さんにナイスタイミングで来てもらい。

配線やパイプの納まりも綺麗に考えて仕上げて貰って、まずは無事ひと段落。

シミュレーションしたイメージ通りのバランスで、既存のクロスに馴染ませることができました。

突然の不幸を、少しでも“幸せな物語”に

それは、見えない部分の一手間です。

お金をかけずに、手間を惜しまず、心をかけて。

既存便器の裏側の壁紙は20年弱使い込めば汚れているものです。この壁紙を生かす以上、せめて綺麗に。

そして、もう一つ。

2000年前後の住宅は「シックハウス」が騒がれ、その対策として建材も様々な改良がされ始めた時期です。しかし、その影響でこの年代の「戸車」の樹脂はもろく、耐久性の無い部品が多く存在しています。(これは住宅メンテナンスを積み重ねてきた自分の経験上の知識ですので、学識的には異なるかもしれませんが・・・・。)

「建具の動きが悪い」という要因には、戸車の表面樹脂部分がボロボロに劣化して損傷し損失しているケースが多くあります。

この場合、戸車の取り換えで改善できます。

これも自己満足の世界ですが、このような「ちょっとしたこと」をこの機会にお手入れできれば、また日常生活が快適になり幸せになれるような気がします。

このような思い通りにならない、突然の不具合も、クライアント様と共に、月と雨と職人と創意工夫して「以前に比べ面白い生活」に変えてしまうことができれば。これほど幸せなことはありません。

今回も良い経験をさせて頂きました。ありがとうございました。