(ハーフビルド)限りある予算の中で

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月と雨らしさ

「思い通りにならないことを、創意工夫で面白く」しようと挑戦を続けることが月と雨らしさだとするなら、とにかく今ある条件の中で出来ることは無いかと考え続けて、クライアント様と話し合います。

その話し合いができるようなら、どこかに可能性が必ず見えてきます。

月と雨のリノベーションは計画し、工事をすることだけではなく、その後のクライアント様の生き方をも左右する考え方にも影響してしまいます。

「思い通りにならないこと」の1つ目

計画の最初で必ず立ちはだかる「思い通りにならないこと」の壁は「限りある予算」です。

「限りある予算」と言っても金額の大小で厳しさが変わるわけではありません。

その予算が10万円であろうと、100万円であろうと、1,000万円であろうと関係なく、予算内でやりたいことは限られてくるので、最大限やりたいことをなんとか実現しようとすれば、必ず厳しくなるのは当たり前です。

このケースの「創意工夫で面白く」とは

月と雨の場合、「創る現場が精神的に面白く維持できること」をまず考えます。

ストレートに言うと、「やる気搾取はしないと決めている」ということです。値引きをして予算に合わせてしまえば簡単なのですが、安くして精神的に良い仕事や前向きな現場環境は現実無理だと思います。

少し前の時代ではストレートにこのような発言はできませんでした。ただ、今の世の中なら少しは建築業界の悪化している環境も理解頂けると思います。

単価を上げないといけないという話ではありません。「単価と求める技術と品質のバランス」の問題です。

安い単価で楽しくやってくれる人を探し続ければいいことではあります。でも、その結果の今です。

月と雨の具体的な手法は

限りある予算の中で、クライアント様と創る職人の幸せを考え「創る現場が精神的に面白く維持できる」範囲でその計画のチームを考え任せる範囲を決めます。

どうしても、予算的に厳しく、はみ出てしまうところをどうするかアイデアを絞ります。

これが「ハーフビルド」「セルフビルド」へつながっていきます。

だから、ハーフビルド・セルフビルドは月と雨の場合、たのしむ為というより「生活の為・生きる為・自分の為」に必要なことのような位置付けです。(純粋にDIYを愉しんで下さるクライアント様もおられますが、今までの月と雨の割合としては「必要性」の方が多いように感じています)

限られた予算の中でも「無垢」は諦めない。

それならどうするか。

限られた予算の中でも「全体的に妥協もしたくない」

それならどうするか。

ということです。

でも、今でも葛藤は毎日のように繰り返し続いているのですが、「そこに幸せがあるのか?」といつも自問自答している状態かもしれません。

その為、途中でストレートにお伝えしたりもします。

「他(他社)も検討されてみてはどうですか?」(予算内で全てをやってくれるところがあるはずです。それを検討されては・・・という意味で)

「ここまでやりくりして、うちでやらせて頂く意味がありますか?」(この計画に幸せがありますか?・・・という意味で)

そのようなやり取りを多くのクライアント様と毎回させて頂き、出している今の答えがあります。

このようなやり取りをさせて頂いたクライアント様は必ず最後に喜んで下さいます。

それは幸せになって頂くために全力を尽くしているので当たり前ではあるのですが・・・、月と雨のリノベーションでは、最終的に喜んで頂く「前提」にこのようなやり取りが必要だと思っています。それが今の答えです。

暮らし、生活、生き方における「幸せ」・「豊かさ」の大切な原点。

それは「スローダウンすること」ではないかと感じています。

まずは自分で考え、自分でやってみることを考える。すると自然に自分の生活がスローダウンできます。

スローダウンして作業するとそれはセラピーにもなります。

スローダウンして、面倒くさいことに挑戦することが「豊かさ」であり、それを経験することはある意味「幸せ」なのではないかと思います。

月と雨で予算に負担をかけず価値を提供できる範囲でお手伝いさせて頂き、あとはクライアント様自らと、お知り合いのチームでつくられるという選択肢もありではないでしょうか。

これも幸せなことだと思います。

このような場合でも月と雨のミッションとは

「今あるものを感情が動く価値観に誂えること」です。

古く、薄暗い空間だと言われても、大きく手をかけ、大きな予算をかけて全てを新しくする必要はありません。

少しの壁を抜いて、床を変えるだけでも、その古いテイストを生かしてクライアント様を含めて見る人のモチベーションを上げることができると信じています。

スタートで、まずこの空間の生かし方、新しい命の方向性に気づいて頂けたら、あとは少しでも良い方向に進めるのではないかとも思っています。

だからこそ、スタートが肝心。

最初にモチベーションを上げる役目を月と雨が担う。それも月と雨の大切な役目でもあり、月と雨らしさかもしれないと最近思えるようになりました。