日常を「耕して」面白くする!
「幸せ」・「豊かさ」への大切な原点。
まずは「スローダウン」することから。
スローダウンして、面倒くさいことに挑戦することが豊かさであり、それを経験することが幸せなんだと思います。
月と雨 のライフワークは「時季つむぎ」
暮らしに「時間を貯め込み、自然の四季と共に人生の季節をつむぐ」ことを“時季(とき)つむぎ”と称しています。
時季(とき)をつむぐことで日常に「らしさ」の物語が紡がれます。
日常は作業の連続です。
料理、洗濯、掃除・・・・まずはその生活作業時間を魅力的におもしろくすることを考えてみましょ。
魅力的におもしろくするには工夫が必要です。
工夫とはあなたらしさを問い続けることです。生活はあなたの価値観、あなたの生き方ですから。
生活の中でおもしろくないことや不具合、問題が出た時ほど「よし!」です。生活の中の不具合や問題は、あなたらしさの魅力に変える種ですから。おもしろくなきことをおもしろく!です。
生活の視点は人それぞれ、その生活の一つの概念として、
「マイナスなことでもプラスに捉え、思い通りにならないことすら工夫しておもしろくする」
そんなお話をしてみます。
“おもしろい”は心持ち次第でどこにでも存在しているものです。“おもしろい”はちょっとした工夫で自分で創り出すことができます。
まず自分で考える工夫(=DIY)
からはじまり、今あるモノを見立て、感情が大きく動く価値観を大切にして誂えていきましょう。
そうして一つ一つ紡いだ「あなたらしさ」が時季を経て物語になります。
世の中をアッと驚かせるような物語ではありません。だけど、そこにみんなが気づいているようで忘れている共感される魅力が必ずあります。
何気ない日常生活を、時季つむぎで面白がりましょ。
なにものにもこだわらず、あせらず、今を一心にベストを尽くして。
時季(とき)つむぎ
ふるくなったら新しいモノに取り替えるのではなく、
そのモノに時間を貯め込むように使い込んで
「時間」と「季節」を紡いでいきましょう。
便利さと新しさばかりの生活は味気ないものです。
時代を溜め込んだモノには新品では出せない魅力が必ず宿ります。
それは美しい翳りです。その美しい翳りは使う人の感情を動かし続けます。
日常生活は作業の連続です。日常生活で諦めて「止めてしまっている」自分の感情を動かす工夫をしてみましょう。まずは小さな生活リノベーションから。
「らしさの魅力」
感情を動かし続ける「らしさ」の魅力は必ずあなた自身の中にあります。
時季をつむいだあなた自身の中に、あなただけの物語が必ずあります。
時を紡ぐ(生活の工夫)
月を観て暦が生まれ、暦は季節のうつろいを教えてくれます。生活作業の知恵が蓄積されて暦は大切な指針になりました。
現代の生活では嫌われものの雨も自然に寄り添う生活の暦では「雨水」「穀雨」など、恵みであり作業の目安です。
暦を知り月を観て雨を工夫する、季節に合わせて時間をつむぐ生活はいかがでしょう。
思い通りにならないから、おもしろい
今ある条件の中で出来ない事を考えるより、その中で自分が出来る事を考え、今を一心に味わうことを大切に。どうしたらいいか考える力こそ生活力。
それは生き方としてもつむがれます。それがDIYの原点。
制限があるから、おもしろい。思い通りにならないから、おもしろい。
何でもおもしろがる為に、自分でやれる限りのことしてみましょう。失敗も経験して、また力を蓄えることができます。
例えば、
雑草を抜く、落ち葉を掃く、床を拭くなど日々の掃除をする作業。
傷んできたものに再び塗装するなどのメンテナンス作業。
ある季節になると虫や動物への対策作業まで。
生活の中は料理、洗濯、掃除など作業の連続です。作業は生活道具との関係が大切になります。
生活道具は無いものを欲しがるより、まず手持ちのものを「見立て」て、それに合わせて自分用に「誂える」ことを考えてみます。
「まずは自分でやってみる。その後工夫が生まれる」
まず自分でやってみる事によって自分の作業に必要な機能が分かってきます。それに合わせて必要な生活道具を誂えていきます。
その時、自分が最後まで永く使い切る為にも「その生活道具は使う度に自分の感情が動く存在であるかどうか」ということを大切に見極めていきます。
使い続ける上で使う度に面白さを感じさせてくれる存在であること。自分の感情が止まる事なく、使う度に感情を大きく動かすものになってくれるかどうかを大切にしていきます。
壊れたら直して使うことを考えます。時に使いづらさもありますが、その不自由さをどう生活に取り入れるか工夫していきます。
「自分で試して生まれた工夫があなたらしさ」
工夫を凝らすことでそのクセはあたなのスタイルになりあなたらしさになります。発想の転換や創意工夫であなたらしさが生まれます。
そのような感情を動かしてくれる生活道具のおかげで、生活の中の何気ない作業が「おもしろい時間」にかわります。
その感情を動かしてくれる生活道具を使って、焦ることなくゆっくり手間ひまかけて、きたるべき季節の為の支度を少しずつ紡いで、何気ない生活をもおもしろがりましょう。
便利さと新しさばかりの生活は味気ないものです。
急がず、手間ひまかけて小さく時間をつむぐことを意識していると、季節のうつろい、簡素な美しさを目にした時の“よろこび”を知ってしまいます。
そうなると、その日々の作業がまた、おもしろくなります。
問題や不具合こそ魅力に変えていきましょ
生活の中で何か問題が発生した時こそ、「よし!」と口にしてみます。
その問題を今あるものでどう対処してやろうかと考えてみます。そして、これをおもしろがりましょう。
生活の中でできることは何でも自分でやってみて、小さな「よし!」を紡いでいきます。
生活には、今をおもしろがる知恵が必要です。
それでも人生は続くのですから。
“まずは自分でやってみる”が全ての基本ということです。
季節を紡ぐ(感じて考える)
今日も一日の最後は心穏やかに。外ではあわただしく疲れる毎日です。
せめて住居にはちょっとだけ繫がりの断絶を。空間の一部に平穏と沈黙、そして追憶を盛り付け心に静寂を。身も心も休まるように。
住居空間には少しばかり「静けさ」に満ち溢れる工夫があってもよいのではないでしょうか。
心にもコントラストがあります。前向きで元気な時ばかりではないはずです。光と陰、明と暗、どちらも存在して初めて明暗のコントラストが奥行きを生み、美しい魅力として映ります。
昔の人は美しく「魅せる」ために翳りを利用するように至ったとも言われています。
美しい翳りを生かし、静寂をつくる
季節、時間、天候、その時の気分で、安堵の為の深い溜め息をゆっくりつける生活も必要です。
季節感を美に表現し、簡素でありながら美しい生活を、手間ひまかけてうたうようにゆっくりと時をつむぐことを大切にしたいものです。
住居に静寂や追憶をつむぐ「美しい翳り」を少し添えてみましょう。旧い家の場合は「美しい翳り」をまず生かすことを考えてみましょう。
それでも人生は続くのですから。
ここでも基本は「まずは自分でやってみる」です。
時季つむぎのお話
「時季つむぎ」は旧い生活道具を愛でることからはじまりました。
旧い生活道具は、美しさに奥行きを持っています。それは、ぼくたちの心に遠い思い出があり、懐かしい昨日があるから。
旧いモノは、埃がついても消えることのない輝きを持っています。そこに目には見えない時代が溜め込まれて、そのモノ固有の時間が馴染んでいるから。それらが美しい翳りになります。
旧い生活道具は、手間ひまかけて小さく時間をつむぎ、じっくり待つことのよろこびを教えてくれます。
それは簡素でありながら美しい翳り。
まだまだ使えるはずです。
新しいモノに更新するだけではいけません。それでは時代を溜め込んだものが何も無くなってしまいます。
モノを大切にして生きる暮らしも大切な美意識だと思います。
時季つむぎをちょっと意識してみて
コツコツ小さく時間を積み重ねます。
無理はしません。おもしろがる程度に小さく。
時間はかかるけど、「時代が馴染む」のを少し手をかけ「待つ」。
「つむがれた時間」は「想い」になります。そのつむがれた想いは、時が来ると美しい「変化」として見えるようになります。時が経つほど美しくなる「変化」こそが生活のよろこびになります。
この生活はやがて目には見えない「自然と共に生きる面白さ」を感じさせてくれます。四季の変化に気付くようになり、雨が降ることも、朽ちて土に還ることもおもしろくなります。
これが時季つむぎです。
「時季つむぎ」は、いつからでもどこからでもはじめられます。
無いモノを欲しがるより、今あるモノを使い切るように心がけます。今ある条件の中で出来ない事を考えるより、その中で自分が出来る事を考えて面白がりましょう。
大切なのは完成を急がないこと
手間ひまかけて“小さく”時をつむぐこと。今の為につむがれた昨日があり、明日の為に今をつむいでいます。
住居に静寂や追憶を、生活には今を面白がる知恵を。「時季つむぎ」を暮らしの中に小さく織り込んでいきましょう。
うたうようにゆっくりと。
そして、一日の最後は心穏やかに
「よし!明日もベストを尽くして面白がりましょ。」
と、優しく口にできるように。
日常生活を創意工夫で面白くする為に、まずは自分でやってみましょ。