「洗面所が狭くて使いにくい。」
「リフォームしたいけれど、0.75坪のままで本当に快適になるの?」
洗面所リフォームでは、広さだけでなく、収納や動線、洗濯機とのバランスまで考える必要があります。
今回は実際に0.75坪の洗面所をリフォームした事例をもとに、
「広げなくても快適になるケース」と「広げた方がいいケース」の判断基準
を建築士の視点で紹介します。
せっかくなら収納改善を
洗面脱衣室0.75坪と浴室0.75坪
最初は浴室をユニットバスに改修する計画がメインテーマでした。
間取りは変えない・収納力を上げる
せっかくだから何か今までの悩み事が改善がしたいと考える。
間取りは全く変えない。最小限のコストで最大限の収納力をご提案。
取り組むのは「収納力」
Before

after

おすすめするケース
✓ 洗面所が古くなった
✓ 洗面台の収納が足りない
✓ 家事動線を改善したい
✓ 壁紙や床もまとめてきれいにしたい
✓ 間取り変更までは考えていない
おすすめしないケース
この方法をおすすめしないケース
- 家族5〜6人で朝の混雑が激しい
- 室内干しスペースも欲しい
- 洗面所で着替えをゆったり行いたい
- 車椅子利用など将来的なバリアフリーを重視する
このような場合は、洗面所を1坪へ広げることも選択肢になります。
判断するときの注意点
洗面所リフォームでは、設備選びよりも
「何に困っているか」
を整理することが大切です。
収納不足なのか、
動線なのか、
洗濯機との位置関係なのか。
原因によって最適なリフォームは変わります。
工事期間5日の記録
予定工期[解体着手から5日]
解体後、在来浴室では必ずと言っていいほど水漏れが起因している躯体の腐敗が見つかるので、それに対処する予備日を入れて工事に臨む。
躯体の傷み具合によっては工期が延びる可能性も考えられる水廻りのリフォーム。
今回のクライアント様のお家は驚くほど綺麗。
大工さんも「今まで解体した浴室の中で一番綺麗かもしれない」と、口にしていた。
そんな工事中の様子は こちら です。
「吊るす」という発想で生活イノベーション
収納計画
無闇にドア上の上部棚を取付ただけでは 収納容量を上げただけ。
そこに使い易さがない活用して貰えない。
今回クライアント様と一緒に、今の暮らしと今まで洗面脱衣室を占めていたモノを割り出し、整理した。
その上で、上部部棚が収納力として有効であると判断した。

分電盤・引戸で洗面脱衣室には収納に使える壁がない。
洗面脱衣室には分電盤が配置される事が多く、浴室も引き戸に改修される事が多いので、収納に使える壁が少なくなる。
今回はそれに加えて1坪より小さい、0.75坪の洗面脱衣室。
吊るす収納
動線を考え邪魔にならない壁を全て活用する為に、設置する上部棚からすぐ手が届く位置にタオル収納する箱を、そして、今まで置き場が無かった脱衣籠を「吊るして設置」する為の格子を設置。
洗面化粧台と既存の洗濯機の横幅はギリギリに思えた。
だけど吊るす計画をすることで、将来的に洗濯機をひとまわり大きくする余力も残せた。
解体後、洗面脱衣室は予定より2センチ狭くしなければいけなくなる
実は工事中、既存の建物の浴室の空間の関係上、ユニットバスの設置位置が予定より数センチ洗面室側に寄せないといけない条件が発覚しました。
これにより洗面脱衣室は既存有効寸法より2センチほど有効寸法が小さくなってしまう事になってしまい、悩みに悩む。
当初の計画をそのまま施工すると現状は納まっても「将来的に」洗濯機を大きくする事ができなくなってしまう。
たかが2センチではなく、大きな2センチ。
この様なことは、既存の住宅条件により左右されるリノベーション、リフォームでは日常茶飯事だが、ここで「リカバーする力」と「アイデア」が試される。
だけどピンチはチャンス。
今回のリフォームはこの2センチのお陰で当初よりもスッキリした「今回のクライアント様だけのベストな解」にたどり着く事ができた。
予期せぬ条件発生に対応する為にもクライアント様のニーズの正確な把握が大切
この様にリカバーする為にも、着工までにクライアント様としっかり話し合いをさせて頂くことが大切。
何を解決しないといけない問題と掲げるかをハッキリさせ、工事中もしっかり付き添い、道に迷わない様にする。
これが大切。
工事がひと段落する際、クライアント様からお手紙を頂いた。

心がホッコリするかお手紙。幸せ者です。
数日後、ちょっとずつ育てて頂いている空間に出会ってまたホッコリ。
最後に、ここからもう少しこの空間を育てるお手伝い。
それは、クライアント様と打合せさせて頂いた機能性を考慮したデザインを実際に使って頂いて、最後に棚の必要性を確認して頂くこと。その結果、やはりあれば便利かも。と、言うことで

納まり美しく、日々のメンテナンスなどの機能性を諦めない、可動式の棚を一枚。
しっかりと、打合せさせて頂いた分、こちらからも提案しやすく、創りやすい環境でモノづくりをさせて頂いたことに感謝、そしてこちらこそ良い出会いに感謝です。ありがとうございました。
まとめ
「0.75坪だから狭くて仕方ない。」
そう思われる方は少なくありません。
しかし実際には、広さではなく、収納や動線の工夫で大きく使いやすさが変わるケースもあります。
月と雨建築舎では、「広げる」「そのまま活かす」のどちらかを最初から決めるのではなく、住まい方やご家族の暮らしを伺いながら判断しています。
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