ギフト

「あとは塗装の色をサンプルよりもう少し”濃く”して貰えたら」

そう最後に奥様からお願いされた言葉が着工までずっと引っかかっていました。

サンプルは建具、梁の色を見たときにこの色が馴染んで綺麗だと思った色を塗装してました。
そこから濃くしたいというイメージは、拭き取らずに塗りっぱなしにすれば出る濃さで良いのか、黒を強くするイメージなのか。

着工寸前まで、既存カラーバリエーションから選んで頂こうと用意していました。
でも、何か引っかかっていました。

何が?

今ある内装に馴染むのか?このバリエーションの中から?何か違う。
でも、「この中から選んでください」しかないよね。うん。それが普通。いや、違う。それじゃ寂しい。

ちょっと試そう。それで上手くいかなかったら「仕方がない」試すのは誰にも迷惑かけない、自分が手間かけるかかけないかだけだから。

そうして試した二色のうち、一色が採用され、そこまでの試行錯誤があるから自分で塗装してみる。

最後に、既存の梁、床、建具、どこの部材とも同色ではないのだけど、どれにも近い色の深みが出たように感じました。

「馴染んだ」

2000年代の築15年の家。
色褪せない建材が主流だった時代の家に、色褪せる家具を差し込んでみる挑戦。

今あるものは否定せず生かすように馴染ませる。

奥様からは、「”アジの出た”深みのある色」と表現して頂きました。

赤みのある茶色にほんのり紫と朽ちたグレーが所々に出ました。使い込まれたブラックウォールナットをイメージしたので名前をつけるなら「Rustic Walnut」

ものが増えたからという悩みからスタートして、どうせならこれからの暮らしを面白くする仕掛けを、できるだけお金をかけずに。

Can be interesting!
大丈夫!想像力があれば可能性は開ける。

立ち止まり、右往左往しながらも検討を続けれると思わぬところから想定外の結果に辿り着くことがあります。

昔使って残った材料から、昔試してダメだったものから、その時はダメでも、これまでも使えなくても

それでも、「この時」陽の目を見ることができるかもしれません。

これを

立ち止まり、右往左往してみたから、神様から貰えた「ギフト」だと思うようになりました。

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