「保証」と「付き合い」は少し違います
リフォームやリノベーションを依頼するとき、多くの方が気になるのがアフターサービスです。
しかし、実際には「保証制度」と「ちょっとした困りごとへの対応」は別の話です。
例えば、
- 建具の閉まりが少し悪くなった
- 網戸が外れてしまった
- ドアノブが少し緩んできた
- 引き出しの調整をしてほしい
こうした小さな困りごとは、保証対象ではないことも多くあります。
だからこそ、会社によって考え方に違いがあります。
今回は、住まいを託す相手を選ぶときに、意外と見落とされがちな視点についてお伝えします。それは「工事が終わったあとの、ちょっとした対応」です。
地域の工務店の場合
地域に根ざした工務店は、自分たちが手がけた家を、自分たちの目と手で見続けています。だからこそ、ちょっとした修繕であれば「お付き合い」として、費用をあまりいただかずに対応することを心がけているところが少なくありません。
これは、施主との関係を長く続けていきたいという工務店側の想いによるものです。一軒一軒の顔が見える規模だからこそ、できることでもあります。
ハウスメーカーの場合
一方で、住宅メーカーには、組織としての事情があります。担当者個人の裁量で「今回はサービスで」ということが、仕組み上できません。対応は基本的にすべて有償です。
これは、メーカーが不誠実だということではありません。むしろ、働き方改革が進み、最低賃金の引き上げが当たり前になった今、労働に見合った対価を支払うことは、健全な仕組みとして必要なことです。無償対応を前提にすることのほうが、どこかに無理を生みます。組織で動く以上、個人の善意に頼らない仕組みが求められるのは、自然な流れとも言えます。
どちらがいい、ということではなく
「お付き合いで直してもらえる安心感」を大切にしたいのか、「対価を払うかわりに、仕組みとして整った対応を受けられる安定感」を大切にしたいのか。
これは、優劣の話ではなく、何を大切にしたいかという、ご自身の価値観の話です。
もし迷ったら、こう考えてみてください。
- 担当者と長く顔を合わせる関係を築きたいか、それとも組織として一定の対応を受けられる安心を求めるか
- ちょっとした相談のしやすさを優先するか、対応の仕組みが明文化されていることを優先するか
- 費用がかからないことより、依頼した分だけきちんと対価を支払う関係のほうが、気兼ねなく頼めると感じるか
どちらを選んでも、間違いではありません。大切なのは、ご自身がどちらの関係性を心地よいと感じるか、あらかじめ知っておくことです。
今回の判断基準
- ① 小さな困りごとにも相談したいなら、地域密着の会社が向いている
- ② 保証制度を重視するなら、大手メーカーは安心感がある
- ③ 「無料で来てくれる」ではなく、「相談しやすいか」を確認する
① 小さな困りごとにも相談したいなら、地域密着の会社が向いている
地域工務店は施工した家との付き合いを大切にしている会社が多くあります。
近くを回ったついでに寄ったり、数分で終わる調整であればサービスとして対応してくれることもあります。
もちろん会社によって違いますが、
「長く付き合うこと」
を大切にしている会社は少なくありません。
② 保証制度を重視するなら、大手メーカーは安心感がある
一方、大手メーカーは保証内容や点検体制が整っています。
担当者が変わっても対応できる仕組みがあり、
長期保証や定期点検などは地域工務店より充実している場合もあります。
ただし、
小さな調整でも受付→訪問→作業という流れになるため、有償対応になるケースもあります。
これは会社の姿勢ではなく、
組織として公平な運営をするためです。
③ 「無料で来てくれる」ではなく、「相談しやすいか」を確認する
最近は人件費や移動費が大きく上がっています。
働き方改革や最低賃金の上昇もあり、
どの会社でも無償対応を続けることは以前より難しくなっています。
そのため、
「無料ですか?」
よりも、
- 困ったら相談できるか
- 誰に連絡すればいいか
- どんなことが有償になるのか
を契約前に確認しておくことが大切です。
こんな方には地域工務店がおすすめ
- 長く付き合える会社を探している
- 小さな困りごとも相談したい
- 顔が見える関係を大切にしたい
こんな方には大手メーカーがおすすめ
- 保証制度を重視したい
- 点検体制を重視したい
- 組織的なサポートに安心感を感じる
判断に迷ったら
アフターサービスは、
「無料で来てもらえる会社」
を探すことではありません。
自分が何を安心だと感じるかで選ぶことが大切です。
制度の安心を求める人もいれば、
困ったときに気軽に電話できる安心を求める人もいます。
その違いを知ったうえで会社を選ぶと、リフォーム後の満足度も大きく変わります。
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