エアコン選び(電気代で比較)•カタログの見方

エアコンカタログ
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欲しい情報は「住宅性能に適した能力と電気代」それだけが分かれば良い。それが分かりずらいエアコン選び

無駄に高い初期費用を抑える為の知識

カタログの「畳数」で選ばないこと。

家電屋さんに相談してはいけないと言われるわけ。

それは

「畳数」は1964年に制定された基準が今も採用されていること。と、販売事情から。

①エアコン性能は大きく分けて3タイプしかない

②エアコンには「大は小を兼ねる」は通用しない。誰かの不快になるから。

③コストパフォーマンスが良いのは200V 14畳

そのようなことを軸にカタログの見方をまず知っておくこと。

そして、選び方の軸となるポイントを最後にまとめてみる。

上位機種・下位機種の定格能力はほぼ同じ

違うのは省エネ性能

それはどういうことか。まずは一つずつ。

選び方のポイントだけ知りたい方は、contentsからジャンプして下さい。

「畳数表示」を当てにしてはいけない理由は、1964年に制定されてから一度も変わっていないということ。

畳数表示は、1964年に制定されてから一度も変わっていないという問題

当時の無断熱住宅に合わせてQ値20を目安に表示されている。

60年の間にエアコンの燃費は大幅に向上している

だけど、カタログ上の「定格」の暖房能力、冷房能力に関しては60年前も今も同じ能力値が基準とされている。

住宅の断熱、気密性能も大幅に向上しているのに、

「エアコンカタログ上の畳数表示と必要能力の関係」が見直されていないということが大きな問題。

「能力」定格能力とは?

「能力(KW)」は「そのエアコンが投入することができる暖房もしくは冷房の標準的な時間あたりの熱量」のこと。

「定格能力」とはその中間的能力のこと。

この定格能力は、JIS規格に基づいた温度条件でエアコンを連続して運転した場合に安定して出すことができる能力。

例えば

エアコンカタログ
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このカタログ情報の6畳用 冷房能力「2.2kW」とは

室内が27℃で外気温が35℃の条件で、単位時間あたりにそのエアコンが室内から除去する熱量が2.2kWという意味。

暖房能力では

室内が20℃で外気温が7℃の条件で、エアコンを使用した場合の能力を表している。

この「定格能力」の基準が60年前の住宅性能が基準となってしまっている。

2024年の最新エアコンカタログから必要能力を整理すると

冷房は

6畳のお部屋には2.2kWの冷房能力が必要

8畳のお部屋には2.5kWの冷房能力が必要

10畳のお部屋には2.8kWの冷房能力が必要

12畳のお部屋には3.6kWの冷房能力が必要

14畳のお部屋には4.5kWの冷房能力が必要・・・と言われている

これが60年前の無断熱住宅を基準としているということは・・・・

現代の住宅性能ではオーバースペックになるということ。

このオーバースペックが冷房が強すぎて、人によっては「エアコンが苦手」となる要因になることも。

だから、エアコンに関して大は小を兼ねるを提案してはいけない。

カタログで「電気代」の目安を計算できる。それが「期間消費電力量(年間)」

エアコンで電力を使うのは冷房より暖房

その暖房効率がその機種の省エネ基準に影響する

その省エネ基準をカタログ上クリアする為に暖房能力にはリミッターがかかっている。

だからカタログ上の暖房能力は下位機種も上位機種もほぼ同じ

暖房効率は2010年ごろまでは「COP」で表示されていた。

しかし、今は暖房と冷房を分けて考えるのではなく、年間で考えるようになった。

それが「通年エネルギー消費効率(AEP)」

カタログ上では「期間消費電力(年間)kWh」で表示されている。

冷房期間

5月23日〜10月4日 設定温度27℃

暖房期間

11月8日〜4月16日 設定温度20℃

1日あたり

6:00〜24:00 の18時間エアコンを使用した場合の消費電力

これで1年間のエアコン電気代の目安が計算できる

例えば

下位機種カタログの6畳用の消費電力量期間合計(年間)は

717kWh

上位機種カタログの6畳用の消費電力量期間合計(年間)は

630kWh

これに2024年8月時点の高騰する電気料金の平均単価40円(1kWhあたり)をかけると電気料金の目安になり比較できる

717kWh × 40円 = 年間電気料金目安 28,680円

630kWh × 40円 = 年間電気料金目安 25,200円

住宅性能から考えるエアコン必要能力

1980(昭和55年)より前の無断熱

無断熱住宅は現存する住宅の約4割を占めていると言われている

エアコンカタログの暖房定格能力を基準に考えてもよいと思われる

次世代省エネ基準(1999年平成11年基準)

6畳用で必要な暖房能力は740W

18畳用で必要な暖房能力は2200W(2.2kW)

必要暖房能力が2.2kWということは6畳用の暖房能力で丁度良いということになります。

次世代省エネ基準の住宅性能の18畳のお部屋に18畳用のエアコンを使用すると

暖房能力6,700W(6.7kW)

実に4,500W(4.5k W)分の余力を残す事になると考えられる。

エアコン能力は大きく分けて3タイプしかない。まずはそれを軸に検討する

暖房時の最大能力値に焦点を当ててみると

①6畳用と8畳用のエアコン

②10畳用と12畳用と100Vの電源の14畳用のエアコン

③200Vの電源の14畳用以上のエアコン

の3つにグループ分けすることができる。

6畳用と8畳用のエアコンの暖房能力は同じであるということ。

暖房能力が同じ6畳用のエアコンと8畳用のエアコンの金額を比較すると、8畳用のエアコンの方が高いので損してしまうということ。

まずはシンプルに、エアコンを選ぶ際には6畳用、10畳用、200Vの電源の14畳用の3つを基準にして考えてみる。

対応畳数が大きく値段の高いエアコンを購入する必要がないということ。

どのグレードでも「200V 14畳用」が一番コストバランスが良い。

このことから

寝室、個室はまず「6畳用」

LD Kはまず「200V 14畳用」

を一つの基準にしてみるとシンプルに考えられるかも。

そこから

空間の特性「大きな窓」「日射の入り方」「吹き抜けなどの大空間」を考えたり

暑がり、寒がりなどの個人差のある「感覚」を考えてみるもの大切。

ゆっくり長時間快適運転するには省エネ性能の高い小さい畳数のタイプ。

立ち上がりの最速で快適温度にしたい方は一つ大きな能力のタイプに。など。

対応畳数が高ければ高いほど、エアコンの価格も高くなるので、カタログをサラッと見ると「エアコンの能力が高いのであれば、値段も高くなるもの」と納得してしまいそうになるが、そうではないという事を覚えておいて。

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