敷地のブロック塀・擁壁・土留めは火災保険や地震保険の対象?建物外の判断基準を建築士が解説

敷地の崖崩れ

実家を受け継いだあとや、古い家を所有していると気になるのが建物以外の部分です。

  • ブロック塀にひびが入った
  • 擁壁が少し動いているように見える
  • 土留めが崩れそう
  • 地震のあと心配になった
  • 大雨で土が流れてきた

「これって保険で直せるの?」

実は、建物の外にあるものは対象になるものとならないものがあり、災害の種類によっても判断が変わります。

今回は建築士の立場から、建物外の判断基準を整理します。

Contents

建物外で保険が関係するもの

  • ブロック塀
  • フェンス
  • 門柱
  • カーポート
  • 擁壁
  • 土留め
  • 物置
  • 外構

「同じ敷地でも扱いは全部違います。」

地震でブロック塀が倒れた場合

一般的には

建物とは別扱いになることが多い。

地震保険でも対象外になるケースが多い。

ただし契約内容による。

おすすめする理由

まず契約確認。

おすすめできないケース

保険が出る前提で解体を進めること。

大雨でブロック塀が倒れた場合

原因が

  • 土砂流出
  • 水圧
  • 地盤

なのか

風災なのか

判断が重要。

建築士の見るポイント

①ひび割れの位置

  • 横に入っている
  • 縦に入っている
  • 階段状
  • 角だけ

横に入っている亀裂は、安全面で危険寄りのケースがある。

② 傾いていないか

実際には

ひびより

傾きの方が危険なことがあります。

例えば

  • 門柱だけ傾く
  • 塀全体が道路側へ出ている

③ 周囲の状況

例えば

雨のあとなら

  • 土が流れている
  • 水たまりができる
  • 裏側が空洞

擁壁や土留めはどう考える?

擁壁は土地を支える構造物。

土留めは比較的小規模な高低差を押さえるもの。

役割が違えば、
補修方法も保険の考え方も変わります。

建築士の見るポイント

  • 水抜き穴があるか
  • 水抜き穴から泥が出ているか
  • 苔の付き方
  • 上に車が止まっているか
  • 樹木の根が近いか

建物外は「原因」の確認が最も重要

同じひびでも

地震なのか

経年劣化なのか

大雨なのか

施工不良なのか

で全部変わる。

今回の判断基準

  • 建物外は建物と同じ扱いとは限らない
  • 地震と大雨では判断基準が変わる
  • 契約内容によって対象が異なる
  • まず原因を整理する
  • 危険な状態なら保険より安全確保を優先する

まとめ

現場では、ブロック塀や擁壁を見たとき、私たちは「保険が使えるか」だけを見ているわけではありません。

まず確認するのは、

・いつからそのひびがあったのか

・雨のあとに変化したのか

・昔から少しずつ動いているのか

・建物側にも影響が出ていないか

・安全上すぐ対応すべき状態なのか

といった点です。

保険の対象かどうかは、そのあとに整理していく話です。

同じひびでも「経過観察でよいケース」と「早めに対応した方がよいケース」は現場ではまったく違います。

現場では「保険が使えるか」という答えを急ぐより、「この変化は今も進行しているのか、それとも昔から変わっていないのか」を先に確認します。写真1枚では分からないこともありますが、ひびの向き、周囲の排水、地面の状態、過去の写真を重ねて見ることで、原因の候補はかなり整理できます。私たち建築士の役割は、「保険の可否」を決めることではなく、住まいで今何が起きているのかを整理し、次に何を確認すべきかを一緒に考えることだと思っています。

月と雨建築舎では、補修工事を前提にするのではなく、「まず状況を整理し、何を優先して判断すべきか」を一緒に考えるところからお手伝いしています。

「写真を撮るならここ」

建築士に相談するならこの4枚を撮る

① 全景

まず敷地全体。


② ひびのアップ

10円玉や定規を当てる。


③ 上から

傾きが分かる。


④ 周囲

排水や地面も一緒。

「経年劣化なのか災害なのか判断できない」はLINE写真相談で

「このひびは危ない?」

「保険会社へ連絡する前に見てもらった方がいい?」

「経年劣化なのか災害なのか判断できない」

そんなときは写真だけでも構いません。

建築士の視点で、まず確認すべきポイントを整理してお伝えします。

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