「外置きの洗濯機は不便だから、室内に移設したい。」
古いアパートや戸建てでは、そんな相談をいただくことがあります。
ただ、室内への移設は給排水や電気工事、間取り変更などが必要になり、費用が大きくなることも少なくありません。
今回は、室内への移設も検討したうえで、外置きのまま使いやすく改善する方法を選んだ実例をご紹介します。
「室内にするべきか、それとも外置きを活かすべきか。」
リフォームの現場で実際に検討した判断基準をご紹介します。
洗濯機を室内に設置したいが予算が膨らむ、それなら「窓から洗濯機を使いたい」
故い木造アパートのオーナー様より一部内装リノベの相談を頂く。
その中で一つの問題がでた。
「外置き洗濯機」
限られた予算の中で洗濯機を室内に設置できるか。
できないようなら、窓から使えるようにしたい。
「え?窓から?」
窓から使う洗濯機の発想
オーナー様はDIYもされてアイデアのある方。
面白いけど、この発想は?
「もう1人の住人の方が工夫して実践されている」らしい。
それならやるしかない。
予算の都合で洗濯機は外置きのまま計画進行

予算の都合上、室内で給水、排水を新規で床下配管、分岐、接続などを進めることは初期段階で外れる。
さらに、外置きでも給水、排水を職人施工で計画する予算もなくなる。
「後は自分たちで何とかします」と、オーナー様。
流石の行動力。
幸いにも排水枡とコンセント、給水蛇口はまだ希望が持てる位置にはあった。
じゃあ、洗濯機台だけ「手元にあるもの」で作ってあげよう。と、なる。
初、外置き洗濯機台計画
外置き洗濯機台などは初めてです。
だから「作ってあげよう」という感覚より、作ってみたい。と思った。
今回の判断基準
外置き洗濯機をそのまま活かす判断基準
- 室内への移設に大きな工事費が掛かる
- 給排水の位置が大きく変えられない
- 洗濯動線を改善できる工夫がある
- 雨風対策を行える
- 将来的なメンテナンスもしやすい
今回は、「室内へ移設すること」ではなく、「今ある環境をどう活かすか」という考え方を優先しました。
おすすめするケース
この方法をおすすめするケース
✓ 古いアパート・借家のリフォーム
✓ 予算を抑えたい
✓ 室内へ配管を新設すると費用が大きい
✓ 外置きでも使いやすくできそう
✓ オーナー様自身でDIYも取り入れられる
おすすめしないケース
この方法をおすすめしないケース
- 毎日雨に濡れる場所
- 洗濯機が完全に風雨へさらされる
- ドラム式洗濯機を予定している
- 小さなお子様がいて室内家事動線を優先したい
- 将来的にバリアフリーも考えている
このような場合は、室内への移設を優先した方が快適になることもあります。屋外設置は紫外線や雨風による劣化、設置環境などへの配慮が必要です
判断するときの注意点
「外置きだからダメ」
「室内なら正解」
ではありません。
今回も最初は室内への移設を検討しました。
しかし、
- 工事費
- 使いやすさ
- 建物への影響
- オーナー様の予算
を整理すると、
外置きを改善した方が満足度が高い
という結論になりました。
リフォームでは「新しくすること」が正解ではなく、「暮らしに合った方法を選ぶこと」が大切です。
検討スケッチ[外置き洗濯機台]
問題は足元の高低差、洗濯機の振動対策?
想定している洗濯機置き場の環境から考える
- 屋根はある(強風時の雨は降り込む可能性あり)→洗濯機濡らしたくないな
- 地面は砂、凹凸あり→洗濯機置き台の水平を簡単に出すにはどうするか
- 室内から使う快適な高さをどうやって決めるか→室内の床の高さを計算すればいいか

計画の方向性
洗濯機だけの為の屋根を検討するも、邪魔になりそう。
強風で降り込みそうな1面のみ壁面を立ち上げる。
その壁を利用して、自分たちで使いやすい高さに棚をDIYできたらいいな。

計画寸法

端材で造作[外置き洗濯機台]
現場リノベの残りものと倉庫ストックの足場板端材で
試作
鋼製束でレベル調整、後は振動対策の固定をどうする?

足元は固定土台で


壁を立ち上げ、筋交固定


一年後の感想[外置き洗濯機台]

一年後
設置され、使った感想を伺える機会があった。
とても喜んでおられた。
これを計画して良かったという感想を頂いたので写真を撮らせて頂いた。
その笑顔を見てこちらが嬉しみを感じた。
また一つ勉強になった。
まとめ
外置き洗濯機は、不便だから室内へ移設するしかないと思われがちです。
しかし実際には、費用と使いやすさのバランスを考えると、外置きを活かした方が暮らしやすくなるケースもあります。
月と雨建築舎では、「室内にする」「外置きを改善する」という結論を最初から決めるのではなく、建物の状況やご予算、ご希望を整理しながら、一緒に判断しています。
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