「住みながら」
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「部分リノベ」
今ある物・故もの・残りものにも、 価値を見出し、直し誂る。
生活に合わせた施工計画(住みながらは嫌われる?)
職人に嫌われやすいポイントの1つは「時間制限」です。
一般的なリノベ、リフォームは8時もしくは8時半スタート、18時作業終了。
職人によっては「朝のスタートが遅い」「1日の作業時間が短い」という条件は嫌われやすい。
それを理解した上で、月と雨建築舎は「住みながらリノベ」でお客様に生活条件を伺います。
朝は何時スタート?(朝の準備など)
夕方は何時まで?(夕飯の支度など)
なぜか。
忙しい毎日を送りながらも生活を整えたい方のニーズがあったから。
暮らしを止めずに、必要なところだけ手を入れたいというニーズがあったから。
そして、そのニーズに
施工管理技術があれば、「職人の理想」と「お客様のニーズ」のバランスをとる事ができたから。
というところでしょうか。
施工管理経験を活かした手法
職人にも気持ちよく仕事してもらい、品質を確保しながら進める。
ポイントは、
お客様の予算と職人さんへの発注金額のバランスのベターを見極めること。
これからは建築業界も生活変化と共に変わらないといけない。
職人環境もホワイトでないといけないとも思います。
労働時間もですが金銭面も。
短時間でいい仕事して、その条件で儲けが出るように。
それにはまず、現状の職人の工事請負事情を把握していないといけません。
職人が工務店から工事を請ける方法は大きく二つ。
「手間請一括制」と「手間請日当制」
「手間請一括制」は、その現場は早く終わらせても長くかかっても総額が同じという請け方。
1日でも早く終わらせれば自分の儲けになる。
「1日でも早く終わらせる為に1日長時間働いて早く終わらせる」という思考にもつながる。
これは手抜きをする、という悪い表現ではなく、当然の心理。
お客様、工務店側のメリットでありデメリットは、「工期短縮からのコスト削減」です。
性善説で考えると、職人さんが早く終わらせる為にしっかり考えて計画して作業する。
これが美化されたプロ意識。
逆に性悪説で考えた場合がデメリット。
もし「この工事内容でこれだけの金額しか・・・」という意識が職人にある条件だと、悪循環に繋がり兼ねません。
「手間請日当制」は、日雇いのように1日いくらと1日の単価を決めて工事を請負う「日当制」の請け方。
お客様、工務店側のメリットは、「じっくりやって下さい」と言いやすい。
性善説で職人心理を考える。
「日当単価」が割に合えば、じっくり時間をかけて、その中で無駄なく終わらせよう。
これが美化されたプロ意識。
デメリットは、「工期が間延びしやすい」
逆に性悪説で考えた場合がデメリット。
職人心理として、「日当単価」が割に合わなければ・・・・。休憩時間も長くとってのんびり日数稼いで少しでも多くもらってやろう・・・・。
これも人間なら当然の心理。
職人が悪いではなく、サラーリーマン心理でもよく見かけますよね?
これを踏まえて、職人にも気持ちよく仕事してもらい、品質を確保しながら進める条件を考る。
お客様の予算と職人さんへの発注金額のバランスの「ベター」を試行錯誤し続けました。
住みながらリノベは「手間請時間制」
職人もリノベの大切なチームです。でも、組織というのは「性悪説」で考えておく方がうまくいく。
相手を疑って、信じない。という意味ではありません。
「人間は弱い」「楽な方に逃げる」は真理。
性善説では施工管理は抜けが出ててしまう。これも経験上、自分の弱さも認識。
その上で、
「お客様の生活条件を優先」して施工計画を考える。
工期と予算のバランスをとりながら、採用しているのは「手間請時間制」。
住みながらリノベでは、職人が損するリスクをとってあげる必要がある。
「手間請時間制」これは部分リノベだからできる選択。
もちろん、お客様の負担にならないように、リスクを覆うのは施工管理する月と雨建築舎。
ですが、「自分犠牲」は長く続かないことも経験しておりますので、自分を犠牲にしないようにしっかり考えて施工計画する。
だから、いつまで経っても小さな工事さえも緊張感が拭えないのですが、それは全体を請負う者の責任とでも捉えたら当然でしょう。
「手間請時間制」で、職人がやる気が出て不満がでないギリギリの請負金額を提示すること。
これがポイント。
その為に、「お客様の生活条件を優先」範囲で、スムーズな計画を立て、無駄の無い工程を組むこと。
施工内容できっちり職人技を求めるところは要求する。
簡単にできる部位は簡易化できるように計画することも大切。
これは「施工管理技術」だけでなく「造ること」の知識、自分で造る経験がないとできない。
課題は、自分の感覚頼りということ。マニュアル化・標準化は現時点で出来ていないことが課題。
あと一つ。
工種のシステム上、1日で終わらせないといけない工種もあります。
その場合は作業時間と生活条件を調整します。そうしないと無駄にコストがかかり、お客様も業者も誰もが悲しいだけで良いことはありませんから。
施工管理と「住みながらリノベ」は1に調整、2に調整です。
これには月と雨建築舎の価値観が浸透した「リノベチーム」を作っておくことが大切になります。
その辺りはまた別の記事で。
まとめ
月と雨建築舎は、お客様・工務店・職人三者の利益バランスを、職人心理・コスト管理・工程管理でバランスをとっているので「住みながらリノベ」が悪循環を生むことはありません。
むしろ、職人から「このリノベがいい!」と考え方は勿論、金銭面や働く環境面からも求められることを目指しております。
ただし、
住みながらリノベが「向いている人・向かない人」は、計画によりあると思いますので、こちらの記事も確認しておいて頂けたら幸いです。
直し誂る「住みながらリノベ」の 月と雨建築舎
月と雨建築舎は、施工管理技術で「直し誂る」
住宅の悩み相談を引き受け続けた現場監督が企画した「部分リノベ特化」の改修舎
HMのように既製品から考えることはしない。
デザイン工務店ほと素材や納まりに拘り過ぎない。
丁度いい塩梅のものづくり。
職人でもなく、住宅の悩み相談、メンテも受け続けた現場監督が企画した施工デザイン・施工計画。
HM現場管理よりちょっとだけ手間と時間をかけたものづくり重視。
工事中の生活への影響少ない「施工計画」
築年数の古い住宅特有の見えないトラブルを事前に予測・発見し適切な対処を織り込む「長期視点のリスク管理」
無駄な工事は行わず、本当に効果のある部分に予算を集中させる「提案力」
職人作業の無駄を事前に省き効率化させることで工事中の追加費用の発生要因を抑え、コスパ良く見せ所も確保する「予算・品質管理」
熟練の職人たちを一つのチームとして統率する「ディレクション能力・指示伝達の技術」
ものづくり品質確保の「安全・工程管理」
あなたの暮らしの不都合に
”幸いを見出す視点”を育む
この「直し誂る」部分リノベをきっかけに
[今ある状況に価値を見出し続ける]
・日本の美意識で故もの生かす「部分リノベ」
・経年価値とあなたにとっての価値の最大化「部分DIY」
・雨漏り漏水調査.屋根葺替え.外壁塗装.エコキュート取替工事等、リノベ屋の感性と現場管理の経験と知恵を応用する「部分リフォーム(修繕)」
広島県内 住まいのことは月と雨建築舎へご相談ください。建築家の感性と学識に加え、家の構造・現場を熟知した設計工務店として設計監理・現場管理を行います。家全体の品質劣化・雨漏り・漏水などの瑕疵を防ぎます。
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