これまでお父様が何度も改修を繰り返してこられた住居の物干しスペース及び浴室改修を行わせて頂きました。
内装は1970年代に流行った木目の化粧合板で仕上げられた内装。仕上げを統一させるための不要な解体は行わず、手を加える部位は必要最低限で限られた予算の中で美しく馴染ませる。インテリアの目標は「Offカラー」。スッキリ開放的な空間にする為に壁を「抜く」のではなく、今回はスッキリ開放的な空間にする為に色を抜いていきました。
このような感じに。

改修前の様子はこのような雰囲気でした。

この改修の一番の目的は「大変だった室内物干しを快適にすること」から話がスタートしたと伺いました。初回打ち合わせからのご要望は「ホシ姫サマ」そして「電動」さらに「有線壁埋め込みスイッチ」
100棟以上の住居に携わらせて頂いていも、この電動ホシ姫サマを取付した経験は2、3棟しかないのではないかと記憶を辿りました。本来は天井埋め込みの「ホシ姫サマ」は、増築を繰り返してきた「軒下スペース」への取付でしたのでここでも工事途中に物語が紡がれました。
物干しスペースに加え、この度の改修は限られた予算の中で寒かった浴室と脱衣室を暖かくすることがミッションでした。
0.75坪の在来浴室を1坪に広げ、改修を繰り返し、複雑な形状になってしまっていた1.25坪の脱衣室を1坪に縮小してもスッキリさせるという改修内容。
今回も学びの多い改修を経験させて頂きました。
限られた予算で行う為、照明、ミラーなどの小物類まで移設できるものは全て生け捕り既存利用。それでもしっくりと美しく馴染むインテリアとして、今あるものを活かし新しい命を吹き込むことができました。


